試合の勝敗を左右する微妙な判定。バレーボールではビデオ判定のチャレンジが導入され、多くの大会で公平性と納得感が高まりました。
では、チャレンジは何回まで使えるのか。回数の数え方、例外、申請の手順、戦術的な活用までを体系的に解説します。
大会ごとに異なる運用のポイントも整理し、迷いなく現場で使える実践知に落とし込みます。最新情報です。
目次
バレーボール チャレンジ 回数の基本:何回まで申請できるのか
チャレンジの回数は、多くの主要大会でセットごとに上限が設定され、成功したチャレンジは回数として減らないのが基本設計です。
つまり、誤りのチャレンジだけが上限に向かってカウントされ、成功し続ける限りは実質的に回数無制限のように使えます。
また、回数は各セットでリセットされます。例外的な追加付与や特別ルールは大会規定に依存するため、事前確認が欠かせません。
一般的な目安は、室内バレーボールではセットごとに失敗できる上限が2回とされるケースが広く普及しています。
一部の国内リーグや学生大会では3回を上限とする事例もあります。
ビーチバレーでも近い考え方が採られ、セット単位での上限管理と成功時の保持という骨格は共通です。
- 上限はセットごとの失敗回数で管理されるのが一般的
- 成功したチャレンジは回数を消費しない
- セット開始時に回数はリセットされる
- 追加付与や例外は大会規定で定められる
失敗数で管理されるのが一般的
チャレンジは、失敗した回数だけが上限に向けてカウントアップされます。
たとえば上限が2回の大会では、2回の不成功に達した後は、そのセット内で新たなチャレンジを申請できません。
一方、判定が覆って成功した場合は回数を消費しないため、正確性に自信がある場面では積極的に使う価値があります。
この設計は、明白な誤審の救済を重視しつつ、ゲームの流れを過度に止めないバランスを取るための仕組みです。
ベンチはリスクとリターンを見極め、成功可能性の高い場面を見定めることが重要です。
映像の根拠が薄い直感的な申請は、限られた失敗枠を消費するだけになりがちです。
セットごとにリセットされる考え方
多くの大会で、チャレンジの上限はセットが変わるとリセットされます。
第一セットで失敗枠を使い切っても、第二セットは新たな枠で開始されるため、セットごとのマネジメントが鍵になります。
タイブレークセットの扱いは大会によって同一または特則が設けられるため、競技会要項の確認を習慣化しましょう。
また、デュースのような接戦局面では、ゲーム全体への影響度が大きくなります。
そのため、終盤に備えて失敗枠を温存する方針をとるチームもあります。
一方で、流れの分岐点で早めに使う判断も有効で、チームの戦術哲学が反映されます。
大会ごとに回数が違う理由と比較

チャレンジの回数は、統括団体のルールだけでなく、各大会の実施要項や運営リソースにも左右されます。
使用カメラ台数、審判・オペレーターの配置、会場のインフラなどが運用可能な回数や対象範囲に影響するためです。
その結果、上限2回が多い一方で、3回を採用するリーグや、延長に入った際の追加付与を認める大会も存在します。
また、国内と国際、室内とビーチ、プロと学生で設計が異なることがあります。
名称やシグナルは共通していても、細部の条件が異なると運用感は大きく変わります。
以下は代表的な設定パターンの比較であり、実戦では必ず該当大会の要項を優先してください。
| 種別の例 | 上限の考え方 | 成功時の扱い | タイブレーク | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 国際主要大会(室内) | セットごとに失敗2回まで | 成功は回数保持 | 同様の扱いが一般的 | 大会要項で例外規定あり |
| 一部国内リーグ・学生大会 | セットごとに失敗2〜3回まで | 成功は回数保持 | 同様または追加付与の特則 | 映像設備の有無で運用差 |
| ビーチバレー | セットごとに失敗2回まで | 成功は回数保持 | 同様の扱いが多い | 強風や日照で映像運用に配慮 |
- セットごとの失敗上限はいくつか
- タイブレークの特則はあるか
- デュース時の追加付与の有無
- 対象項目の範囲と除外
- 申請者と合図、締切タイミング
代表的な設定パターンの理解
最も広く用いられるのは、セットごとに失敗2回までの設計です。
終盤の緊迫局面でも同じ枠を適用し、ゲームの流れを止めすぎないよう配慮されています。
一方で、競技力の発展や公平性の観点から、上限を3回にする、またはデュース以降に追加を認める設計を採用する大会もあります。
どの設計にも一長一短があり、上限が多いほど公平性は高まる反面、試合時間の増加やテンポの低下が課題です。
運営側の設備や人員次第で最適点が変わるため、同じカテゴリでも大会ごとに微妙に異なるのが実情と理解しましょう。
現場では、要項の読み込みとベンチ内の共通理解が勝敗を分けます。
学生やジュニア大会の事情
学生やジュニアでは、会場設備や人員体制の都合でビデオ判定を実施しない大会も少なくありません。
その場合は、チャレンジ自体が存在せず、通常の審判判定のみで進行します。
準決勝や決勝のみ導入といった段階的運用も見られます。
導入される場合でも、対象項目や回数は簡略化されることがあります。
チームは、運営から配布される実施要項のチャレンジ条項を必ず確認し、現場スタッフや選手に周知徹底することが大切です。
指導者は、申請権者や合図、締切などの基本を日頃から練習で確認しておきましょう。
ビデオ判定の対象と申請手順

チャレンジは、明確に定義された対象項目に対してのみ申請できます。
インとアウト、タッチの有無、ネットやアンテナの接触など、映像で客観的に確認できる事象が中心です。
申請は監督またはキャプテンが所定の合図で行い、次のサーブが許可される前までに意思表示する必要があります。
流れとしては、申請の合図、審判の受理、映像確認、判定発表、回数の処理という順序です。
ゲームのテンポと公平性の両立が設計思想であるため、対象外の事象には申請しても受理されません。
対象項目とタイミングをチーム全員が共通認識しておくことが肝要です。
主な対象項目
対象は大会によって微調整がありますが、概ね以下が中心です。
映像で客観的に判別できるかどうかが採否の分水嶺です。
対象外のプレーに関する誤申請は、失敗枠を無駄にする要因となります。
- ボールのイン・アウト
- ブロックやレシーブのタッチの有無
- ネットタッチ、アンテナタッチ
- サイドライン・エンドラインの踏み越し(サーブ時など)
- センターラインの完全越境(危険防止に関わるもの)
- アンテナ外通過やネット上越過の可否
- ボールの床接触の有無
一方で、ダブルコンタクトやキャッチの判定など、主審の主観判断色が強い技術的反則は対象外となることが一般的です。
対象の範囲は必ず大会要項で確認し、誤申請を防ぎましょう。
対象外に対する申請は受理されないか、失敗として扱われる場合があります。
申請の流れと締切
申請権者は通常、監督またはオンコートのキャプテンです。
方法は、審判台に向かってチャレンジの合図を出す、または指定ゾーンに移動してジェスチャーを示します。
締切は次のサーブが許可される前、あるいは審判の笛が鳴る前までが原則です。
申請が受理されると、映像オペレーターが該当シーンを呼び出し、主審またはチャレンジ審判が確認します。
結果はコートにアナウンスされ、判定が覆るか、維持されるかが即時に示されます。
不成功としてカウントされた場合は、そのセットの失敗枠が1つ消費されます。
追加チャレンジや例外の扱い
大会によっては、デュースなどの延長局面で追加のチャレンジが付与される特則が設けられることがあります。
また、主審側のオフィシャルレビューが存在する大会では、チームの申請とは別枠で映像確認が行われ、チームの回数には影響しません。
これらは公平性と安全性を高めるための例外運用です。
一見すると複雑に見えますが、原則はシンプルです。
チーム申請と主審主導のレビューは別物であり、チームの失敗枠を消費するのはあくまで不成功のチャレンジのみ。
各種特則は大会要項に明記されるため、試合前に必ず把握しておきましょう。
デュースや延長時の追加付与
24対24以降や、タイブレークの14対14以降など、勝敗が即座に決まり得る局面では、追加の失敗枠が付与される設計が採られる場合があります。
この運用は、より正確な判定を求める要請に応えたものです。
ただし、全ての大会で採用されているわけではありません。
追加付与がない大会では、終盤に枠を使い切ると申請できません。
そのため、終盤戦に備えた枠の温存や、確度の低い申請を控える運用が有効です。
どの設計であっても、事前確認とゲームプランが鍵になります。
オフィシャルレビュー(主審主導)の位置づけ
主審が明確な視認を欠いた場合や、安全上の疑義がある場合、主審主導で映像確認を行うことがあります。
これはチーム申請とは独立し、チームのチャレンジ回数には影響しません。
目的は競技の安全と公平の担保であり、必要最小限の介入です。
オフィシャルレビューで判定が修正された場合でも、チームの失敗枠は消費されません。
一方で、チーム側の申請が不要になるケースもあるため、ベンチは主審のジェスチャーとアナウンスを丁寧に確認しましょう。
不要な重複申請は試合のテンポを崩すだけでなく、失敗枠の無駄遣いにつながります。
戦術的活用と注意点

チャレンジは単なる抗議手段ではなく、スコアの節目で流れを引き戻す契機にもなり得ます。
ただし、時間稼ぎ目的の乱用はスポーツマンシップに反し、遅延とみなされると注意や罰則の対象となる場合があります。
確度と価値の高い場面で、チームとして意思統一のもと活用することが重要です。
ベンチでは、担当者を決めて映像的根拠の可能性を即座に評価し、監督が決断できる情報を数秒で集約します。
選手は、接触の有無や落下位置を短いキーワードで伝える習慣を持ち、ベンチと同じ絵を共有しましょう。
これにより、失敗枠の無駄な消費を最小化できます。
モメンタム管理と判断基準
連続失点時や流れが悪い時にチャレンジで一呼吸置くのは有力な選択肢です。
ただし、成功可能性が低い申請で失敗枠を失うと、終盤の決定的局面で手が打てなくなります。
基準は、映像で客観的に拾える事象かどうか、外部要因で視認性が悪くなかったか、複数の選手証言が一致しているかです。
特にブロックタッチやサイドラインの微妙なイン・アウトは優先度が高い対象です。
一方、主観が強い技術的反則は対象外であり、そもそも申請する価値がありません。
優先順位表をチーム内で合意し、迷いなく運用できるようにしましょう。
よくある誤解とマナー
チャレンジは一度申請すると原則取り消せません。
また、選手個人が勝手に申請することはできず、監督やキャプテンの所作が必要です。
両チームが同時に申請した場合は、手順に従って適切に処理されますが、対象が同一なら一本のレビューにまとめられます。
審判への過度な抗議や威圧的な態度は、カード対象となる恐れがあります。
あくまでルールの枠内で、敬意を持って運用することが大前提です。
フェアプレーの姿勢は、チーム全体の信頼と評価につながります。
まとめ
チャレンジの回数は、多くの大会でセットごとの失敗上限で管理され、成功時は回数を消費しません。
上限は2回が一般的ですが、3回や延長時の追加付与などの例外も存在します。
対象項目と申請の締切を正しく理解し、確度と価値の高い場面で戦略的に使うことが勝利に直結します。
実戦では、必ず大会要項を確認し、チーム内で役割と判断基準を共有しましょう。
モメンタム管理の手段でありつつ、乱用は避け、公平性のために活用するという原点を忘れないこと。
準備と共通理解が、限られた回数を最大の成果へと変えてくれます。
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