バレーボール初心者や経験が浅い方は、自分に合ったポジションを選ぶのに悩むことが多いです。レシーブやサーブがうまくできない、スパイクに自信がない、身長やパワーに不安がある…など、悩みは人それぞれでしょう。
しかし、各ポジションには得意不得意を補う役割があります。本記事では、下手だと感じる方が活躍しやすいポジションと、その練習ポイントをわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
バレーボールで下手な人におすすめのポジション
バレーボールでは、各ポジションに求められる役割が異なるため、自分の苦手なプレーが少ないポジションを選ぶと活躍しやすくなります。
まずは下手だと感じている原因から考えましょう。レシーブやサーブ、アタック(スパイク)など、自分が苦手とするプレーを担当する機会が少ないポジションを選ぶのがポイントです。以下では、よくある苦手ポイント別におすすめのポジションを解説します。
レシーブが苦手な人におすすめのポジション
レシーブが苦手な場合、前衛で主に攻撃に専念できるポジションがおすすめです。
例えばウイングスパイカー(アタッカー)のポジションでは、ネットに近い前衛でスパイクを狙うことが多く、後衛でのレシーブはリベロに任せるチームもあります。
センター(ミドルブロッカー)もブロックや速攻が仕事で守備はあまり行わないため、レシーブの負担が軽くなります。サーブが得意ならサーブ専門のピンチサーバーを務めることもできます。
- ウイングスパイカー(アタッカー): 裏を返せば攻撃に専念でき、レシーブはリベロ任せ
- センター(ミドルブロッカー): 主にブロックと速攻が中心でレシーブは少ない
- ピンチサーバー: サーブに特化し、レシーブは他メンバーが担当
サーブが苦手な人におすすめのポジション
サーブが苦手な人は、6人制バレーでサーブを打たないリベロがおすすめです。
リベロは後衛の守備専任で、攻撃にも参加せずサーブを打つことができません。したがって、サーブをミスしやすい人や、レシーブが得意な人はリベロになると活躍の場が広がります。
- リベロ: 後衛でのディグ・レシーブに専念でき、サーブの不安を解消できる
スパイクが苦手な人におすすめのポジション
スパイクが苦手な人は、攻撃よりもボールさばきや守備を担当するポジションが向いています。
セッターはトスを上げる司令塔であり、スパイク自体はほとんど打ちません。一方、リベロも攻撃には参加せず、守備で活躍できます。
特にレシーブが得意ならリベロ、ボールのコントロールが得意ならセッターがおすすめです。
- セッター: 味方に正確なトスを供給する、司令塔的な役割(スパイク機会は少ない)
- リベロ: 主にレシーブ・ディグに専念し、攻撃には参加しない
体力や身長に不安がある人におすすめのポジション
身長が低い、ジャンプ力が足りない、体力に自信がない場合は、激しいジャンプやパワープレーが少ないポジションが向いています。
リベロはネットの前に立つ必要がなく、跳躍よりも機敏さが生かせます。セッターも体力面の負担は大きくなく、攻撃よりもパスの技術が重要です。
- リベロ: ディグやレシーブに特化し、ジャンプやブロックは不要
- セッター: 味方にボールを供給する役割で、主にボールコントロールが重視される
上記のように、自分の苦手分野から逆算してポジションを考えることで、チームに貢献しやすくなります。
| 苦手な内容 | おすすめのポジション |
|---|---|
| レシーブ・カット | ウイングスパイカー(アタッカー)/センター(ミドルブロッカー) |
| サーブ | リベロ |
| スパイク | セッター/リベロ |
| 体力・ジャンプ | リベロ/セッター |
このように苦手分野に応じたポジション選びで、練習の成果を発揮しやすくなります。
バレーボールのポジションと役割
バレーボールの6人制では、6つのポジションがあり、それぞれに役割が異なります。
試合を組み立てるうえで各役割を理解することは重要です。ここでは主要なポジションとその主な役割について説明します。
セッター(司令塔)の役割
セッターはチームの司令塔として、アタッカーが打ちやすい位置に正確なトスを上げます。ゲームの流れを読みながら攻撃を組み立て、味方に指示を出す役割も担います。
ボールに触れる回数が最も多く、コミュニケーション力と判断力が求められます。身長やパワーよりも、正確な技術と俊敏性が重視されるポジションです。
- 味方が打ちやすい位置にトスを供給する
- ゲーム全体の流れを作る
- 攻守の切り替えで素早い判断をする
アタッカー(ウィングスパイカー)の役割
ウィングスパイカー(アタッカー)は、コートサイドから強烈なスパイクで得点を狙う役割です。レフト(左)アタッカーは攻撃の中心で、多くのスパイクを担当します。
ライト(右)アタッカーは攻撃に加え、前衛でのブロックにも参加します。アタッカーには優れたジャンプ力やスパイク力、そして積極的な姿勢が求められます。
- 強烈なスパイクで相手コートにボールを叩き込む
- 失敗を恐れず攻撃的にプレーする精神力
- レフトは主に得点源、ライトは守備参加も担当
センター(ミドルブロッカー)の役割
センター(ミドルブロッカー)は、ネット際で相手の攻撃を最前列でブロックする役割が中心です。また、味方のトスに合わせて速攻(クイック)を決めることも求められます。
ブロックで身長や反射神経が活きるため、体格に恵まれた選手が適しています。
- 相手のスパイクをブロックして得点を防ぐ
- 味方と息を合わせたクイック攻撃を担当する
- 長身で反応の速い選手に向く
リベロ(守備専門)の役割
リベロは守備専門のポジションで、後衛でのディグやレシーブを担当します。ネット近くでの攻撃やブロックには参加せず、相手のスパイクを拾ってチャンスに繋げる縁の下の力持ちです。
そのため、身長が低くてもチームに貢献でき、ボールを正確に拾う能力が重視されます。
- 後衛で相手攻撃をディグして繋ぐ
- レシーブとパスの精度を担保する
- 身長より反射神経とコートカバー力が重要
オポジット(ライトアタッカー)の役割
オポジットは一般的にライトアタッカーと呼ばれ、セッターの対角線上に配置される攻撃専門のポジションです。スパイクが主な役割で、後衛位置からもバックアタックを狙います。
レシーブの負担が少ない分、純粋に得点を狙う役目で、チームの「スーパーエース」となることもありますが、すべてのチームで必ずしも置かれる役割ではありません。
- 主にライト側の攻撃を担当し、バックアタックも行う
- レシーブをせず、純粋に得点を狙う
- 「スーパーエース」として試合を盛り上げる存在
下手な人が苦手なプレーと克服法
バレーボールで下手だと感じる原因は人それぞれですが、苦手な部分を明確にし、そこを重点的に練習することで上達できます。
ここでは、よくある苦手プレー「レシーブ」「サーブ」「スパイク」について、その課題と克服のポイントを解説します。
レシーブ・カットの苦手を克服する方法
レシーブが苦手な人は、ボールを恐れずに正しいフォームを身につける練習が大切です。まずは仲間に近い距離からソフトサーブをしてもらい、ボールを両手で確実に返す練習を繰り返しましょう。低い姿勢で足を開き、腕全体でボールを受け止める基本動作を体に覚えさせます。
慣れてきたら徐々にサーブの強さや距離を伸ばし、本番を想定した相手のスパイク練習に挑戦します。複数のボールを連続で打ち返す多球練習や、ゲーム形式の練習で実戦感覚を養うのも効果的です。
- 近距離から徐々に飛距離を伸ばし、レシーブフォームを固める
- 壁や相手のスパイクを想定し、多球練習で反射神経を鍛える
- 仲間とのラリー練習で動きを確認し、実戦感覚を身につける
サーブの苦手を克服する方法
サーブが苦手な人は、フォームの安定を最優先にしましょう。フローターサーブを中心に、はじめは軽い力で的確にネットを越える練習からスタートします。手首を使ってボールに回転をかけず、手のひら全体で押し出すイメージで打ちます。
練習では、シャドーサーブ(フォーム確認)で動作を固めた後、的当て練習やコートを狙った連続サーブ練習を行います。繰り返し打つことで安定し、徐々に力を入れてもコントロールできるようになります。
- シャドーサーブでフォームを確認し、ムダな動きを減らす
- 壁打ちでネット越えを狙い、コントロール力を高める
- 段階を追って実際のコートからサーブ練習をする
攻撃(スパイク)の苦手を克服する方法
スパイクが苦手な人は、打点でしっかりボールを捉える技術を磨きます。まずはジャンプせずに、自らの打点で確実にボールを打つ練習から始めましょう。壁を相手にしてフォームを確認しながらスパイクする練習が効果的です。踏み切り後に手首を返し、腕を大きく振る動作を意識します。
パートナー(セッター)と合わせる練習では、正確なトスとタイミング合わせを反復します。下半身を鍛える筋トレも取り入れ、踏み切り力を高めることでより高い打点を狙いやすくなります。
- 壁を相手にスパイクフォームを確認し、打点を体に覚えこませる
- セッターとペアで踏み切りのタイミング練習を繰り返す
- スクワットなど下半身トレーニングで踏み切り力を強化
下手な人向けの練習メニュー
バレーボール上達の基本は反復練習です。特に初心者は基礎技術を身につけることが大切で、一つひとつのプレーを丁寧に練習しましょう。
ここからは、下手な人でも取り組みやすい練習メニューを紹介します。
基本を身につける練習
パス(レシーブ)の基本を徹底的に練習します。まずは壁打ちをして、ボールに慣れることから始めましょう。両手を合わせてボールをまとめ、肘を引かないようにしてフォームを安定させます。仲間と向かい合い、ゆっくりしたパス交換を繰り返すのも効果的です。正しいフォームを身につけるために、ゆっくり確実にボールを扱うことを心がけましょう。
- 壁打ち練習: アンダーハンドパスで壁に向かってボールを返し、手の位置と姿勢を確認
- パス交換: 仲間とボールを繋ぎ、距離を徐々に伸ばしていく
- 体幹トレーニング: 正しいフォームを支えるため、プランクなどで体幹力を鍛える
レシーブ力アップのドリル
多球練習でレシーブ力を鍛えましょう。コーチや仲間が連続してサーブやトスを送るので、連続して返球することで反射神経と持久力が身につきます。コート全体を使った練習では、自分の守備範囲を意識しながら動き回り、どの位置からでも安定してレシーブできるようにします。
- 多球トレーニング: ボールを次々と打ち返して正確性と持久力を強化
- コート横断レシーブ: フロントからバックを往復しながら守備範囲を広げる
- ラリー形式: 1対1や2対2の簡易ゲームでレシーブを実戦的に練習
サーブ強化のトレーニング
サーブ練習では狙いを意識して反復します。コートをエリア分けして、決められた場所を狙ってフローターサーブを打つ練習がおすすめです。また、相手ブロックのない空中でラリーを続ける「空中ラリー」練習で、ゲーム感覚を養うのも有効です。サーブフォームが安定してきたら、徐々に速いサーブやスピンサーブにも挑戦していきましょう。
- 的当てサーブ: コート内にマーカーを置き、狙いを定めてフローターサーブを打つ
- 空中ラリー: 相手を想定せずに延々とサーブ→レシーブを繰り返しフォームを磨く
- 段階的練習: 最初は短い距離から始め、徐々にフルコートサーブに切り替える
スパイク力・ジャンプ力強化
スパイク練習では踏み切りと打球技術を高めます。踏み切り足の位置とタイミングを確認しながら、助走からスイングを繰り返し練習します。ブロック練習でネット位置の感覚を覚え、壁を相手にしてフォームを確認するのも効果的です。下半身に筋トレ(スクワットなど)を取り入れ、踏み切り力とジャンプ力を向上させると、より高い打点を得られます。
- 踏み切り・ステップの確認: セッターと合わせて踏み切りの位置とタイミングを反復
- シャドースパイク: ネットをイメージして踏み切リ練習(実際にジャンプしてみる)
- 下半身強化: スクワットやランジで脚力を鍛える
まとめ
- バレーボールではポジションごとに求められる役割が異なるため、苦手なプレーが少ないポジションを選ぶと活躍しやすい
- セッターやアタッカー、センター、リベロ、オポジットなど、各ポジションの特徴を理解し、自分に合った役割を見つける
- 苦手な動作は基本の反復練習で克服できる。フォームを固めてスキルアップを図ろう
苦手なプレーを克服しようと努力することは、チームにとっても大きなプラスです。今回紹介したポイントを参考に、自分に合ったポジションで練習を重ねてみてください。
基本を大切にしながら継続すれば、必ずスキルは向上します。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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