バレーボールのラインズマンのやり方!立ち位置と旗の合図を解説基礎編

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ラインズマンはコートの静かな守護者です。
ボールがインかアウトか、アンテナやサイドラインの微細なタッチまで、ラリーを左右する重要な判定を支えます。
本記事では、バレーボールのラインズマンのやり方、正しい立ち位置、旗の合図の出し方を基礎から体系的に解説します。
学校大会や地域リーグの当番者、審判員を目指す方、競技者や指導者まで幅広く役立つ内容です。
国際基準に準拠した最新情報に基づき、実戦で迷わない判断のコツと運用の注意点も丁寧にまとめました。
この記事を読み終える頃には、ラインズマンとして自信を持ってコートに立てるようになります。

バレーボール ラインズマン やり方 立ち位置の基本

ラインズマンの基礎は、正しい立ち位置と一貫した合図のやり方にあります。
最初にここを押さえれば、判定の精度が大きく向上します。
まずはコート四隅での立ち方、視線と姿勢、旗の持ち方を整理しましょう。

大会によってラインズマンの人数は二人制または四人制があり、配置や担当範囲が変わります。
いずれの方式でも、角から離れすぎないこと、視界の確保、素早い旗の合図が共通の基本です。
次の小見出しで実践手順を詳しく説明します。

基本の立ち位置と距離の目安

ラインズマンは自分の担当コーナーからコート内に向かって約1〜2メートルの自由区域に立ちます。
コーナーに対して約45度の角度で、エンドラインとサイドラインの両方が視認できる位置取りが基本です。
四人制では各コーナーに一人、二人制では主審と副審の右手側の対角コーナーに配置されます。

エンドライン際のサーブのフットフォルトを見逃さないため、エンドラインと一直線に視線を置ける立ち位置を優先します。
選手やコーチ、カメラなどで視界が遮られる場合は、プレーを妨げない範囲で半歩から一歩調整します。
大きく動き回るのではなく、必要最小限の微調整で視野を確保するのがコツです。

姿勢と視線の置き方

上体はリラックスしつつ、膝を軽く曲げて素早く反応できる姿勢を保ちます。
旗は利き手で持ち、もう一方の手は合図補助用に空けておきます。
視線はライン上の接地点とアンテナ付近を中心に、ボールの軌跡を先読みするイメージで移動させます。

サーブ時は特にエンドラインとサーバーの足に焦点を合わせ、トスの上がりで一瞬ボールへ、直後に足とラインの交差へと視線を切り替えます。
ラリー中はボール到達前に受点のラインへ視線を先回りさせ、接地点とアウト判定の手掛かりを逃さないようにします。

旗の持ち方と合図の基本姿勢

旗は棒の下部をしっかり握り、地面と垂直に構えます。
合図は胸より上の高さではっきり見える角度で、ためらいなく出します。
合図が終わるまでの間は動かず、主審の笛と視認を待つのが基本です。

旗は体に巻き付けたり、肩に担いだりしないようにします。
ラリー中は旗先がコート側に出すぎて選手の視界を妨げないよう注意します。
合図の開始と終了は迅速かつ明瞭に行い、迷いを示すような中途半端な動きは避けます。

ラインズマンの役割と判定範囲

ラインズマンの主な任務は、ボールのインとアウト、タッチの有無、アンテナや外側空間の通過、サーブのフットフォルトなどの確認です。
主審と副審がネット際の反則や位置の反則を中心に見るのに対し、ラインズマンはライン関連の事実判定に集中します。

大会によっては、見えた事項を積極的に合図する指示や、見えなかった場合は合図しないなどの細則が示されます。
常に競技運営の指示に従い、統一された基準で動くことが重要です。

ラインズマンが判定・合図する主事項

ボールのインとアウト。
ボールのタッチアウト。
ボールがアンテナに触れた、または外側空間を通過した。
サーブ時のフットフォルト。
ボールがコート外の物体に触れた。

これらは国際基準でラインズマンが支援する事項です。
一方、ネットタッチやセンターライン侵入などは原則として主審・副審の範囲であり、ラインズマンは合図しません。
ただし、運営が明確に求める場合はその指示に従います。

優先順位と見えなかったときの対応

同時に複数の事象が起きた場合は、アウトかタッチかなど、ラリーを終わらせる直接要因から合図します。
たとえばタッチアウトなら、アウト合図とタッチ合図の順で続けて示します。
主審が確認しやすい順序付けがポイントです。

見えなかった場合は合図を出さず、主審の判断に委ねます。
推測で旗を出すことは厳禁です。
合図を出さなかった理由を問われたら、見えなかったことを簡潔に伝えます。

旗の合図の種類と出し方

旗の合図は、明快で、誰が見ても同じ意味になることが大切です。
以下は国際基準に沿った代表的な合図と、正しい出し方の要点です。
手順と順序を体で覚えると、迷いがなくなります。

インの合図

旗先を下に向け、ボールが落ちた地点に向けてはっきりと指し示します。
体は静止し、旗先が地面を擦らない程度に角度をつけます。
短く明瞭に、主審の視認を待ちます。

インの合図は揺らさず、指し示すだけに留めます。
余計な動きがあると誤解の元になるため、簡潔さを徹底します。

アウトの合図

旗を頭上に真っ直ぐ上げ、軽く振って主審の注意を引きます。
振り幅は小さめに、意味が変わらない範囲で明確に行います。
アウトの位置を別途示す必要はありません。

ラインの外で床や物体に触れた場合も、基本はアウトの合図です。
タッチが併存するときは次のタッチ合図に続けます。

タッチの合図

アウトの合図の直後に、旗の上部に反対の手の掌を軽く触れて示します。
一連の動作で、アウト→タッチの順に行います。
タイミングを外さないことが重要です。

旗に手を触れる動作ははっきり見える高さで行います。
曖昧な位置で行うと主審が認識しにくくなるため、胸の高さ以上で示します。

アンテナ接触・外側通過の合図

旗を頭上に上げて注意を引いた後、旗先でアンテナを明確に指し示します。
ボールがアンテナに触れたか、ネットの外側空間を通過した場合に用います。
旗先がアンテナ自体に触れないよう注意します。

外側通過の場合は、通過方向をなぞるように示すと主審が理解しやすくなります。
ただし過度なジェスチャーは避け、コンパクトにまとめます。

サーブのフットフォルトの合図

旗を頭上に上げて主審の注意を引き、次にエンドラインを旗で明確に指し示します。
サーバーがボール接触前にエンドラインを踏む、または越えた場合に用います。
ラインと足の関係を視線で確認できたときのみ合図します。

迷った場合は合図を控えます。
サーブ直後はボールの軌跡に目を奪われやすいため、足とラインを優先的に確認する癖をつけましょう。

セット前後とラリー中の動き方の実例

合図が正しくても、動き方が雑だと見逃しや誤審につながります。
セット前後、サーブ前、ラリー中、ラリー後の各フェーズでのルーティンを定型化しておくと安定します。

ここでは時系列での具体的な動き方を紹介します。
現場ですぐに再現できるよう、短い行動指示に落とし込みます。

セット開始前のチェック

担当コーナーの障害物を確認し、必要があれば位置を微調整します。
旗の布と棒、グリップの緩みを点検します。
主審とのアイコンタクトを取り、準備完了の合図を返します。

自由区域の幅と逃げスペースを確認し、選手のアップ動線を把握します。
アンテナの固定状態とネットのたわみも視認しておくと判断が安定します。

サーブ前の基本ルーティン

サーバーとエンドラインの位置関係を最優先で視認します。
トスが上がったら一瞬ボールに目を移し、その後すぐ足とラインの交差へ視線を戻します。
接触があれば即座にフットフォルトの合図、問題なければラリー継続に備えます。

サーブが短いか長いかを予測し、落下点に先回りして視線を移動します。
自分の担当ラインに近づくほど集中を高め、着地点でのインアウト判断に備えます。

ラリー中の視線配分

ボールの高い移動時は落下予測点、低い移動時はライン付近の接地点に視線を置きます。
ブロックタッチの可能性があるときはボールの直前軌道とタッチラインの延長を意識します。
自分の担当外の事象に気を取られないことが大切です。

選手に視界を遮られた場合は半歩サイドへ回避し、すぐに元の位置へ戻ります。
大きな移動はしない、を原則に微調整で対処します。

ラリー終了後の所作

合図は素早く、主審の確認が終わるまで保持します。
合図を解いたら落ち着いて基本姿勢に戻り、次のラリーに備えます。
抗議や接触があっても選手に反応せず、主審の対応に委ねます。

ボールが遠方にはずれた場合でも、急いで拾いに行く必要はありません。
安全と視界の確保を優先し、配置を崩さないことが重要です。

二人制と四人制ラインズマンの配置の違い

大会規模や設備により、ラインズマンは二人制または四人制で運用されます。
配置と担当範囲の違いを把握しておくと、連携がスムーズになります。

以下の表で要点を比較します。
競技会要項に明記がある場合はそちらを優先してください。

項目 二人制 四人制
配置 主審と副審の右手側対角コーナーに各1名 各コーナーに1名ずつ
主担当ライン 各自の近接エンドラインとサイドライン 自コーナーに近いエンドラインと隣接サイドライン
死角の少なさ やや多い 少ない
視線の負荷 高い
連携の必要度 高い

二人制では遠い側のサイドラインが見えづらくなるため、落下点の予測と位置微調整が特に重要です。
四人制では各自の担当明確化が可能で、合図の重複や取りこぼしが減少します。

二人制でのコツ

サーブやロングアタックで遠側に落ちると予測したら、早めに視線だけ先回りします。
体の位置は基本を守り、過度に動かないことが失点のない判定につながります。
もう一人のラインズマンとアイコンタクトを取り、重複合図を避けます。

アンテナ事象は担当コーナーに近い側を優先して確認します。
見えない場合は無理に合図せず、主審の判断を待ちます。

四人制でのコツ

担当ラインを明確に意識し、他コーナーの領域に干渉しないようにします。
同時合図が発生した場合は、主審の視線と口頭指示に従い、合図を保持しながら待機します。
合図の順序と保持時間を統一することで、主審が判断しやすくなります。

タイムアウトやテクニカルタイムの際は、コート外で選手の動線を妨げない位置に退避します。
再開の合図に即応できる距離を保つことがポイントです。

よくあるミスと防ぎ方

ミスはパターン化しており、事前対策で大幅に減らせます。
以下は現場で頻出のエラーと、その予防策です。
意識と手順で改善できます。

ボールばかり見てラインを見失う

原因は視線の先回り不足です。
ボールが高く上がった瞬間に、落下点に視線を移す習慣をつけます。
特に二人制では遠側のラインを先読みすることが重要です。

練習では、トスの瞬間に次の視点へ切り替える合図練習を取り入れましょう。
口でカウントしながら視線を移すだけでも効果があります。

合図が小さくて主審に伝わらない

旗を顔の高さより明確に上げる、止める、の三拍子を徹底します。
腕を伸ばしきるのではなく、肩と肘を使って安定させます。
旗が揺れ続けると意味が変わるため、必要最小限の振りに留めます。

事前に主審と合図の高さを合わせるミーティングを行うと、見落としが減ります。
試合前ルーティンに取り入れましょう。

フットフォルトの見落とし

サーブ前の優先視点を足とエンドラインに固定することが最重要です。
トスの高さに関わらず、接触直前の足の位置を確実に確認します。
低いトスほど見落としやすいので注意します。

チームがジャンプサーブを多用する場合は、踏切位置と着地点の傾向を把握します。
危ない選手がいれば意識配分を強めると見逃しが減ります。

初心者が上達する練習法とチェックリスト

短時間でも効果の高いトレーニングで、判定の再現性を高められます。
個人練習とチーム練習の両輪で進めるのが理想です。
下のチェックリストと合わせて取り組みましょう。

合図の型練習

鏡や仲間の前で、各合図を5秒保持する練習を行います。
合図間の移行、例えばアウトからタッチへの連続動作を滑らかにします。
10回連続で同じ強度と速度で出せるまで繰り返します。

動画撮影で高さ、角度、ブレを確認し、修正点をメモします。
翌練習で改善点のみを重点的に反復するのが上達の近道です。

視線先回りドリル

味方に様々な高さとスピードのボールを投げてもらい、落下予測点へ先回り視線を置く練習をします。
落下前に合図の準備姿勢に入ることを意識します。
サーブのトスから足へ視線を戻すドリルも効果的です。

実戦形式では、コーチがランダムにイン、アウト、タッチを指示し、即応で合図を出す反応訓練を行います。
判断が遅れた場合は理由を言語化し、次の反復で改善します。

チェックリスト

  • 担当コーナーの障害物と逃げスペースを確認したか。
  • 旗の布と棒に緩みはないか。
  • 主審とのアイコンタクトとジェスチャーの合意はできているか。
  • サーブ前に足とエンドラインを最優先で見ているか。
  • アウト→タッチなど連続合図の順序は統一できているか。
  • 見えないときに無理な合図をしていないか。
  • ラリー終了後に素早く基本姿勢へ戻れているか。

ルールの最新ポイントと大会ごとの運用差

ルールは細部が更新されることがあり、ラインズマンの運用も影響を受けます。
最新情報です。
映像判定システムの導入拡大、用語や信号の明確化が進んでいます。

映像判定がある大会では、ラインズマンの合図はそのまま記録され、必要に応じて検証されます。
合図を控えるのではなく、見えた事実を即時に明確に示す姿勢が求められます。
チャレンジ後は主審の指示に従い、速やかに再開位置に戻ります。

大会要項で変わりやすい点

二人制か四人制か、タイムアウト時の位置、見えなかった場合の合図可否などは大会要項で異なります。
試合前の審判ミーティングで必ず確認します。
学校大会では安全上の理由で退避位置が指定される場合もあります。

旗のサイズや色の指定、ウェアの規定も要項に従います。
統一されていない場合は、一般的な赤単色の旗を用意するのが無難です。

主審・副審・記録員との連携とコミュニケーション

ラインズマンは単独で完結せず、チームとして判定精度を高めます。
短い打合せで運用が大きく変わるため、事前連携を徹底しましょう。

コミュニケーションは試合前、セット間、タイムアウト時に簡潔に行います。
判定の一貫性が最優先です。

試合前の打合せ事項

合図の高さ、保持時間、見えなかったときの取り扱いを確認します。
二人制の場合の死角カバー方針、四人制での担当境界も共有します。
タイムアウト時の退避場所と再開合図のキューも決めておきます。

記録員には、チャレンジ運用やボールアウト時のボール管理の流れを簡潔に擦り合わせると再開がスムーズです。
全員の理解を一致させることが肝心です。

試合中の合図と視線の合わせ方

主審が自分の合図を視認したかを、視線で確認します。
視認が得られない場合は、旗を保持したまま落ち着いて待機します。
口頭で叫ぶ必要はなく、旗の明確さで伝えます。

同時合図が起こったときは、主審が優先合図を選びます。
選手から話しかけられても応答は控え、主審経由でのコミュニケーションに統一します。
一貫性が信頼につながります。

まとめ

ラインズマンのやり方は、正しい立ち位置、明快な旗の合図、状況に応じた視線配分の三本柱で成り立ちます。
二人制と四人制の違いを理解し、合図の順序と保持を統一すれば、判定の再現性は大きく向上します。
見えないときは合図を出さない、という原則も忘れずに守りましょう。

試合前のチェックリストと短い打合せを習慣化し、映像判定の有無にかかわらず事実を即時に示す姿勢を徹底してください。
本記事のポイントを繰り返し練習に落とし込み、現場での迷いをなくせば、ラインズマンとしてチームと試合の質を確実に引き上げられます。
今日から実践を始めましょう。

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