バレーボールで「没収試合(フォーフェイト・失格試合)」という言葉を耳にしたことはあるでしょう。しかし、実際にどのようなルールで、どのような条件で没収が適用されるのかを詳しく知っている人は意外と少ないはずです。この記事ではバレーボールルールにおける没収試合の条件について、FIVBルールやUSA バレーボールなどの最新ルールを基にして専門的に解説します。読めばルールの疑問がすべて解決します。
バレーボール ルール 没収試合 条件とは何か
バレーボールの没収試合とは、試合が通常の進行の中で相手チームの拒否、遅刻、不完全なチーム構成などの理由で継続できなくなった場合に、試合の勝敗を規定された結果で決定する制度を指します。最新ルールではこのような状況を「デフォルト(default)」や「インコンプリートチーム(incomplete team)」と呼び、どのようなケースが対象になるかが明確化されています。
没収試合は、競技団体の規則で厳密に規定されており、判定責任者や審判団はその規定に基づいて判定しなければなりません。試合の形式(ベストオブ5またはベストオブ3)、セット数、点数、プレーヤー人数なども没収時のスコア付けに影響します。以下の条件について、具体的なルールを各団体のルールスクールに基づいて解説します。
どの組織のルールが基準になるか
国際大会ではFIVB(国際バレーボール連盟)の2025−2028ルールサイクルが適用されます。国内大会や国家代表大会でもこの最新版ルールを基にすることが一般的です。USA バレーボールなどもこのFIVBルールを認証しており、フォーフェイト及びインコンプリートの規定を含めたスコアリングの指示が定められています。
没収試合とデフォルト・インコンプリートの違い
没収試合という当事者の呼称は一般的なものですが、ルール上は「デフォルト(default)」と「インコンプリートチーム(incomplete team)」という区別があります。
デフォルトは試合開始前または開始後に「対戦を拒否」「時間厳守しない」などの理由で行われます。
インコンプリートは試合中またはセット中に、人数不足や重大な規則違反により継続できない状態を指します。どちらも没収試合の条件になるが、それぞれ適用のタイミングやスコアの扱いが異なります。
没収試合の結果として定められるスコア
デフォルトが宣言された場合、試合結果は形式によって例えばベスト・オブ・ファイブであれば0‐3、ベスト・オブ・スリーなら0‐2とされます。各セットのスコアは通常は0‐25(屋内)とされ、未完了のセットも0‐25で扱われることがあります。インコンプリートの場合は既に獲得したセットや得点は保持され、相手側に勝利に必要な得点およびセットが与えられます。
デフォルト(Default)の要件と条件

デフォルトとは、チームが試合を行うことを拒否する、または試合開始時間にコートに現れないなど、「正当な理由なし」に規定違反がある状況で試合が没収される状態です。
最新情報では、デフォルトに関する条項が競技ルール書に明記されており、審判団が状況を確認して宣言します。以下に主な要件を整理します。
対戦を拒否した場合
審判または大会委員が「コートに出て試合を行うよう召喚した後」、チームがこれを拒否した場合、そのチームはデフォルトと見なされます。試合を始めることを命じられたのに応じないことが基準です。チームが正式に召喚され、それでも出場を拒むときに適用されます。
時間に遅れて現れない場合
試合開始の定められた時間にコートに現れない場合、「正当な理由」がない限りデフォルトとされます。大会側が定める待機時間の上限が存在し、それを超えて準備ができない場合、デフォルトの宣言が可能です。待機時間は大会規定によって異なりますが、USAバレーボールでは最初のセット開始時に人数が不足する場合10分間の猶予が与えられます。
不完全なチーム数(Incomplete Team)となる場合
試合中またはセット中に規定人数のプレーヤーを確保できない状態、また怪我・退場・失格により交代ができない状態になると、チームは「インコンプリート」とされます。この場合、セットまたは試合の没収/没収扱いとなることがあります。ルールでは、既存の得点や勝利セットは保持し、相手に必要な得点およびセットを与える形式となります。
インコンプリートチームの具体的な例と没収のタイミング

インコンプリートチームの扱いは、試合中やセット中に人数または規則上の条件を満たさなくなったときに適用されます。最新ルールではどのような場面でこの状態になるかが具体的に定義されています。以下に典型的な例とその没収のタイミングを見ていきます。
開始前の人数不足
試合開始時に最低必要人数を満たしていない場合、そのチームは最初のセットを没収します。USAバレーボール規定では、6名を要求する屋内の場合などに該当し、最初のセット没収後に一定時間(10分など)の猶予を得て、人数を揃えるための時間が与えられます。猶予時間内に準備できれば試合は続行されます。
セット中の退場・失格による人数減少
セットの途中または試合中にプレーヤーが退場、失格、怪我などで交代できずにコート上の人数が規定を下回る場合、そのチームはインコンプリートと宣言され、以降のセットまたは試合を失うことになります。相手には勝利に必要な得点またはセットが与えられます。既に獲得したセットや得点は保持されます。
致命的な規則違反による没収タイミング
特定の行為(審判の命令無視、競技妨害、チーム行動の重大な逸脱など)があった場合、その場で没収試合・没収セットの判定が下される場合があります。これらは「規定違反」が公式に認められるケースであり、審判団が判断します。これもインコンプリートに準ずる扱いを受けることが多いです。
没収試合が適用されるルール例:FIVBおよびUSA ルールの比較
国際ルール(FIVB)と国内ルール(USA バレーボール)では細かな運用が異なりますが、没収試合・デフォルト・インコンプリートの基本的な考え方は共通しています。以下の表で主要な違いと共通点を整理します。
| 項目 | FIVBルール | USA バレーボール(USAV)ルール |
|---|---|---|
| デフォルト(拒否/遅刻) | 試合開始前に召喚を拒否、または正当な理由なしにコートに現れない場合に宣言される。試合結果は通常0‐3/0‐25等。最新ルールで規定済み。 | 同様に、署名後の召喚拒否や遅刻による不出場が条件。スコアリング指示も具体的で、試合方式による勝敗数・セット数・点数が既定。 |
| インコンプリートチーム | 試合中の退場や交代できない人数不足などで適用。相手に勝利に必要な得点/セットを与える。既得点は保持。 | 人数不足開始時やセット中の減少時の適用。猶予時間あり。既得点数・セットは保持し、相手に勝利に必要な残りを付与。 |
| スコアの扱い | デフォルトなら全てのセット0‐25等で統一。インコンプリートは相手に必要な残り点/セットを与える。 | USAVではデフォルト時は0‐25のスコア、ベスト・オブ・フォー/スリーで勝敗を0‐3または0‐2と記録される。インコンプリートでは得点・セットは保持される。 |
手続き・判定の流れと審判・大会運営の責任

没収試合を適用する際には、審判団および大会組織者に手続き上の責任があります。最新のルールでは、審判は宣言する前に確認すべき事項や記録すべき情報が細かく定められています。これにより、不当な没収や誤判定を防止する意図があります。
確認事項と猶予時間
試合開始前の人数不足や遅刻の場合、大会規定で定められた猶予時間が与えられることが多いです。USA バレーボールでは最初のセットに人数が足りない場合、10分の猶予時間を設け、その間に人数を揃えれば試合続行となります。猶予時間切れには没収の判定が適用されます。
試合記録とスコアシートの扱い
没収試合が宣言された場合、スコアシートには理由や状況を詳細に記録することが義務付けられています。未完了のセット数、実施されたセットの得点、どのポイント・どのセットで没収が宣言されたかなどを記載します。審判団の署名や大会委員への報告も必要です。
審判・大会側の判断と権限
審判団には試合運営およびルールの遵守を確認する責任があります。没収の宣言は審判だけでなく大会委員や主催者との協議が行われることもあります。特に国際大会や公式戦では、ルールに精通したレフェリンガイドや競技委員の承認を必要とする場合があります。
没収試合の影響と選手・チームへの影響
没収試合が発生すると、それは単なる敗北ではなく公式記録に刻まれる重大な判定です。勝敗・セット数・ポイント差などが成績表に直接影響し、ランキング、勝ち点、トーナメントの進出などの条件に波及します。選手やチームには責任感や準備の重要性を理解させる教訓ともなります。
勝敗・勝ち点への影響
没収試合による敗者は、通常の敗北よりもスタッツ的に不利になることがあります。勝ち点制度を導入しているリーグでは0点扱い、勝者には最大得点が付与されるなど、ランキングが大きく変動することがあります。これが大会の順位決定に大きく影響します。
チームの準備・規律への影響
没収試合を避けるためには、タイムマネージメント、選手の体調管理、交代可能な人数の管理など、組織的な準備が不可欠です。遅刻や欠員があった場合でも、猶予時間を活用して最低条件を満たす努力が必要です。これらはチームの規律と責任感を高める機会にもなります。
精神的・法的・モラル上の影響
没収試合は選手のモチベーションやチームの評判に影響します。特に公式大会で宣言された没収試合は出場停止や処分につながることがあります。フェアプレーの観点や観客・メディアからの評価という面でも深刻な問題になり得ます。
国内大会での運用例と注意点
国内大会では国・地域によって運用が異なることがあります。FIVBルールをベースにしつつ、独自に定められた待機時間や人数ルール、スコア処理方法がある場合があります。特に高等学校や中学大会、地域リーグではこれらの細部に注意が必要です。
高校・中学校の例
国内の学校大会では、FIVBルールがそのまま適用されることもありますが、定員や交代規定について緩和されたり、審判の裁量で柔軟に運営されることもあります。ただし没収試合を宣言する基準自体は妥当かつ公平である必要があります。
地域リーグやクラブ大会での違い
地域リーグやクラブ大会では大会要項に「没収試合に関する特別規定」が定められることがあります。例えば待機時間が異なる、最低人数が若干少ない、あるいは失格行為に対する罰則が強化されていることがあります。参加前に大会要項をよく確認することが重要です。
運営側が注意すべき点
大会運営者は没収試合を減らすために、試合前アナウンス、時間厳守の指導、選手名簿の管理、交代要員の確保などの準備を行う必要があります。またトラブルがあった場合の報告書の様式や判定基準を明文化しておくことが、公正性を保つために大切です。
まとめ
バレーボールにおける没収試合の条件は、「デフォルト」や「インコンプリートチーム」の概念を中心に定義されています。対戦拒否、遅刻、不完全なチーム構成、規則違反などが主要な原因であり、試合形式やセット・ポイントの扱いによって結果が詳細に定められています。ルール変更は行われており、最新ルールを理解しておくことが重要です。
審判団や大会側は、没収試合を宣言する前に登場状況・猶予時間・人数等を正確に確認し、試合記録を詳細に残す責任があります。選手・チームは準備と協力を怠らず、公式大会における規律を守ることで、没収試合を回避できます。バレーボールを安心して楽しみ、公正に競うためにも、これらのルールを正しく理解しておきましょう。
コメント